Doll‥ ~愛を知るとき
その夜、予想通り浩也はあたしを寝室に呼んだ。
従順に抱かれていれば、暴力を奮われない。
だから、ベッドの上で ギュッと目を閉じていた。
愛の無いその行為に何の意味も持たない。
欲望を満たす者と苦痛に耐える者、その関係しか生まれない。
─ 同じことしててもさ、同じものじゃなくなるんだ‥ ─
ふと、樹の言葉が耳を掠めた。
彼を想い出せば切ないのに、苦痛から逃れる為、樹のことを ずっと考えていた。