Doll‥ ~愛を知るとき


ドクンドクンドクン‥


スピードを上げて樹の心臓が動いている。

鼓動が耳に響いて来るのが心地いい。


「心臓、暴れてるね。」

「ガンバった証拠だよ。」



 ── 生きてる証拠だよ‥



「樹、眠りたい‥。」

「寝な。」

「うん‥。」


樹に髪を撫でられて彼の鼓動を聞きながら、あたしは夢の中に入った。


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