手に入れたいのはお前だけ。
「――で?なにがあったのかな、千澄」
「えっ!?」
ズイッと美喜ちゃんの顔が近づく。
こ、これは、言わなきゃ言うまでこのままだなぁ。
1年から同じクラスで、仲良くなって気づいた美喜ちゃんのそういうとこ。
そして美人で、男勝り。
あたしの自慢の友達なんだけど。
う゛ぅ、言えない、昨日のこと。
まさかあの深高くんに、キキキ、キスされたなんて。
口が裂けても言えない!
恋愛だってまだしたことないのにいきなりキスなんて、恋愛のステップをエレベーターで駆け上がっちゃったんだよ!