Melty Lesson
「音……間違えてますか……?」
「いや―…合ってるよ」
「強弱……ですか?」
「いや……」
そう言うと、黙ってしまう先生。けど、先生の手は私に重なったまま。
先生の手は冷たいのに、触れ合う場所から熱を帯びていくみたい。
「栗原さん―…どうかしたの?」
「どうか……って……」
「最近、元気が無いみたいだから」
「―…」
驚いた……
もう直ぐ時間になるといっても、まだレッスン中なのに、先生がそんな事を聞いてくるなんて。
しかも、
「体調優れないの?大丈夫?」
そんな言葉を続けてくれる。
突然過ぎるよ、先生……
私を気づかう言葉を口にしてくれるなんて思いもしてなかった。