夢蝶 ~なによりも大切なもの~


そこらの下っ端を片付けているとき

狙いが私だと気づいた伊月兄が、

叫んだんだ。


でも、それで逃げなかった私は捕まった



「わー、こんな子が手にはいるの?
うっれしーなぁ!」

「…ざけんじゃねー。
柑奈は渡さねーよ。」



掴まれた腕が痛い。

そんな強い力、そのときの私には

振り払えなかった。


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