夢蝶 ~なによりも大切なもの~


それでも、逃げようと、私は

相手の腕に噛み付いた。



「…ってえええええ!!!」


その隙に逃げれたけど、

相手の怒りを買ったのは間違いない。



「随分と舐めた真似してくれんじゃん。
連れて帰るのやーめた。……ここで………殺してやる。」


その声の恐ろしさで、

全身に鳥肌が立った。


それと同時に私を守るように

伊月兄が前に立つ。


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