年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)
「俺は彩乃ちゃんみたいな細身のコがいいの。アンタみたいなデブは谷間に挟むくらいしか能が無いでしょ」
「ははは、は……」
剥き出しのセクハラに言葉を失う。彩乃も大変だなと少々同情した。プロポーションが良いだけに言い寄られる場面も多いだろうなあって。帰りがけコンビニチェックをしながら、彩乃にメールする。体調は大丈夫か欲しいものは無いか、と。確かこの近くに住んでるから差し入れでもしてやるかと思った。
『彼氏が来るから先輩のは遠慮しますう~』
「彩乃って、いちいちムカつく……」
自分のオレンジミルクティだけを買おうと手を伸ばしたとき、近くの男性が携帯で話ながらオレンジミルクティを手にした。スーツではなくて白いシャツに焦げ茶のカフェエプロンをした男性。カフェの店員だろうか、そこそこのイケメン。