年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)
そこまで一気に話すと由也くんは猪口の酒を飲み干した。
「駄目です」
「なんで」
「そんな中途半端な関係、綾香さんのご両親に申し訳ない」
実家の母親が泣きわめく姿が目に浮かんだ。お母さんは綾香をそんなふうに育てた覚えはないわあ~、って。父親は、情けなくて涙出てくらあ!、みたいな。
「……まあ、そうかもしれないけど」
「それに僕は」
「それに?」
由也くんは一息置いた。
「今はまだいいです。あと5年もすれば僕は30になります。その頃には結婚もしないといけない」
「婚約者がいるの?」
「駄目です」
「なんで」
「そんな中途半端な関係、綾香さんのご両親に申し訳ない」
実家の母親が泣きわめく姿が目に浮かんだ。お母さんは綾香をそんなふうに育てた覚えはないわあ~、って。父親は、情けなくて涙出てくらあ!、みたいな。
「……まあ、そうかもしれないけど」
「それに僕は」
「それに?」
由也くんは一息置いた。
「今はまだいいです。あと5年もすれば僕は30になります。その頃には結婚もしないといけない」
「婚約者がいるの?」