年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)
仕事上がり、私は鎌谷にディナーに誘われた。鎌谷家ディナー。産地直送の魚介類を大量にもらったから食いに来い、と言われてノコノコとついて行った。電車を降りて、鎌谷家に向かいながら話をする。
「なあ。ちゃんと別れたのか?」
「多分」
「何だよ、多分って」
手ぶらじゃ悪いから途中酒屋で一升瓶を買う。鎌谷はそれを奪うようにして持ってくれた。
「カマ、カマに取って結婚ってなあに?」
「そりゃあ惚れた女を囲うためだ」
「惚れた女を囲えなかったら?」
「はあ?」
「何らかの事情で結婚出来なかったら」
「何だよ、ボンボンの話かよ」
鎌谷は一瞬私を見て、ふうっと大きく息を吐いた。
「俺なら惚れた女の幸せを最優先に考える。もし結婚出来なきゃ、ソイツが一番幸せになれる方法を考える」
「ふうん」
「惚れたか?」
「誰に」
「俺に」
「誰がカマキリに」
「カマキリ言うな」
「じゃあナメクジ」
「もっと悪いわ」