年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)
「長谷川も惚れた男の幸せを一番に考えたらどうだよ?」


 由也くんの幸せ。由也くんの幸せって何だろう。


「うん……そだね……」
「いつまでも縋るより他の奴を探して長谷川自身が幸せになる方がボンボンのためじゃねーか?」
「うん……」


 鎌谷家に着き、部屋に上がる。食卓にはもう茹で上がった蟹がドカッと盛られていた。父親は先に一人で晩酌していて妹はこたつに潜ってテレビを見ている。私は台所の母親を手伝う。母親はいいよいいよと遠慮したけど嬉しそうだった。5人で囲む食卓、何処にでもある風景。由也くんはこんな家庭に憧れてた。そんなことを思いながら蟹をほじる。

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