年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)

 食べたあとはアパートまで送ってもらう。駐車場に停めるなり由也くんは運転席から身を乗り出してキスをする。そして片手を重ねる。


「……上がってもいいですか?」


 由也くんの決まり文句、したいときの台詞。


「あ、や、あの今日あれがあれで」
「あ、ごめんなさい」
「わ、私こそごめんなさい。なんか急になっちゃって」
「だから綾香さん元気無かったの? 体調悪かったんですね」
「あ、うん……」


 由也くんはもう一度キスをして離れた。


「じゃあまた」
「またね」


 助手席から降りる。ウィンカーを上げて駐車場を出る由也くんの車を見送った。




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