年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)
私がスパイだと思われるかもしれない。
「普段からコルセットしてるでしょ、補整下着」
「してません♪ 体型崩れてませんし、先輩みたいに」
「あっそ」
駄目だ、言えない。言っちゃいけない。誰にも話せないんだ、私。友達にも同僚にも親にも由也くんにも、一生一人で悩んでくしかない。ひとりぼっちだ……。
由也くんからメールが来る。体調良くなりましたか、鉄分不足ならプルーンヨーグルトが良いですよ、と気遣かってくれる。私も大丈夫だヨーグルト、と返信した。
普通に仕事して普通に帰る。すれ違うカップルは普通に仲良くて普通に幸せそうだった。もう春も近い。店先のマネキンは春物を着ていて、明るい雰囲気を醸し出している。いつもなら着たいとか似合うかなとか、これ着て由也くんの隣を歩いたら同い年に見られるかなとか考えるのに、マネキンを見ることすら辛かった。春の軽い色合いはかえって私をおとしめた。自宅に戻る。明かりをつけて中に入り、ベッドにバタンと倒れ込む。やっぱり食欲は無くてそのまま眠り込んだ。
「普段からコルセットしてるでしょ、補整下着」
「してません♪ 体型崩れてませんし、先輩みたいに」
「あっそ」
駄目だ、言えない。言っちゃいけない。誰にも話せないんだ、私。友達にも同僚にも親にも由也くんにも、一生一人で悩んでくしかない。ひとりぼっちだ……。
由也くんからメールが来る。体調良くなりましたか、鉄分不足ならプルーンヨーグルトが良いですよ、と気遣かってくれる。私も大丈夫だヨーグルト、と返信した。
普通に仕事して普通に帰る。すれ違うカップルは普通に仲良くて普通に幸せそうだった。もう春も近い。店先のマネキンは春物を着ていて、明るい雰囲気を醸し出している。いつもなら着たいとか似合うかなとか、これ着て由也くんの隣を歩いたら同い年に見られるかなとか考えるのに、マネキンを見ることすら辛かった。春の軽い色合いはかえって私をおとしめた。自宅に戻る。明かりをつけて中に入り、ベッドにバタンと倒れ込む。やっぱり食欲は無くてそのまま眠り込んだ。