年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)

 営業部に戻り朝会に出る。皆何でもない風に話したり笑ったり、仕事したり飲んだりしてる。けど、皆が皆、普通の恋愛をしてる訳じゃなくて人知れずひっそりとして人も多いんじゃないか。もしかしたらそういう日の当たらない恋愛をしてる方が多いかもしれない……。


 数日後アパートに由也くんはやって来た。いつものように夕飯を食べる。由也くんは星の話をする。今夜の話題は彗星。ほうき星という名を持ちながら、掃除をするどころか実は氷や岩石を撒き散らしながら飛んでいる。そして尾の方向は太陽と逆方向で、太陽から遠ざかるときは尾の方向に飛んでいく。


「彗星って次はいつ見れるの?」
「それが分からないんだ。太陽に近づかないと尾は見えないから発見も直近にならないと発見出来なかったり、発見されても太陽に吸い込まれたり、太陽系のはずれで軌道から外れたり」


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