年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)

「ん?……まさか」


 もしかしたら鎌谷も叶わない恋愛をしてるのかもしれない。


「カマも不倫してんの?」
「してねえよ!……いや……してんのかもしれない」
「何それ」
「だからいろいろあんだよ……」


 私はいつも自分と由也くんのことばかり考えてて気付かなかった。鎌谷も辛い恋をしてる。柄に合わずロマンチックなことをしてると笑いそうになるのを堪えた。


「カマ、飲み行こ」
「……ああ」
「今度は私が介抱したげる」


 鎌谷は返事をしなかったけど、それも虚勢張ってるだけなんだと思った。

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