年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)

「で、由也くん、どうするの?」
「そうですね……」


 煮え切らない返事にムッとしながらも、ホッとしてる自分がいる。またしばらく安堵出来るって。やっぱり取られたくない、他の女の子なんて見て欲しくない。ゴールデンウイーク中一緒にいたから余計にそう思う。独り占めしたい。


「しばらく様子を見ます」
「そだね。また喧嘩もするだろうし、そういう隙を狙ってさ」
「虎視眈々、ですね」


 そこまで言うと由也くんの携帯が鳴った。画面で相手を確認すると鞄から手帳を取り、由也くんの部屋に入る。多分会社の誰かからの着信だろう。ライバル会社の私には聞かれてはいけない話。最近そういうのも増えた。社長も由也くんに任せてるようで、副社長決済が増えたんだろう。

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