年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)

 そう言って鎌谷は下がった。鎌谷はブラインドを指で押し下げ外を見ながらコーヒーを啜る。


「カマは好きな人いるんだよね」
「一応、な」
「ふ、不倫だよね」
「そだな」
「……」


 鎌谷に聞いたことがある、何故結婚しないのか。不倫かと尋ねたらそんなとこだとごまかされた。もしかしたら私のことだったんだろうか。由也くんとは偽だけど一応夫婦だから不倫と言えば不倫に当たる。私はジーッと鎌谷を見た。私の視線に気付いた鎌谷は私をちらりと見た。


「な、何だよ。恥ずかしいだろ」


 鎌谷の顔が赤くなる。鎌谷が私を……嘘だ嘘だ嘘っ。
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