年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)
「だって人のことボケだのデブだの言うんだよ?? ずっと好きでしたって言われても」
「言われたんですか?」
「言われてないけど」
給湯室で聞いた、私のこと好き、って。背を向けて呟くように言った鎌谷。もし本当に同期として慕っているなら、もっとおちょくるように言う筈だ。いつからそんなふうに見られてたんだろう、入社したときから?、本社にいる同期が鎌谷と二人だけになったときから? 振り返っても全く分からない。
「あー、いつから女として見てたんだろ。全然分かんない」
「綾香さんが鈍過ぎるんです」
「由也くん言ってくれるね」
「事実ですから。僕と付き合う前だって、僕の気持ちに全く気付いてませんでしたし」