年下彼氏はライバル会社の副社長!(原題 来ない夜明けを待ちわびて)
「武内さんの恋人です」
「た……」


 綿菓子の彼氏……?


「えっ、綿菓子の彼氏?? なんで、なんでいるの?? 重役だったの?」
「いえ。偶然か、経理部長から聞いたのかもしれません」


 綿菓子の彼氏に見られた、どうなる? どうなるんだろう?? 由也くんは慌てる様子もなく、内ポケットからカードを取り出した。


「綾香さん、先に行っててください」


 由也くんは私にカードを渡して私から離れた。カードはホテルの部屋のカードキー、部屋番号はあの部屋じゃ無い。とりあえずそれもどうでもいい。私はカードを手にホテルに向かう。チラチラと由也くんを見る。由也くんは真っすぐに歩いて彼の前で止まると会釈をして話しはじめたようだった。




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