続・溺愛協奏曲  蓮と莉子の甘々な日々
「美帆ちゃん・・・・声・・・・」




「一か月前・・・・車にひかれそうになった5才位の男の子を偶然助けたことがあったらしい
そのことがきっかけで声が出るようになったみたいだ」




慎ちゃんが美帆ちゃんの肩をぽんと叩きながらそう話してくれた



隣にいる美帆ちゃんは黙りこくったままあたしとは目を合わせようとはしない



そんな美帆ちゃんに視線を移して何気なく見ていると美帆ちゃんの瞳がふいにあたしの方を向いて言葉を放った




「慎君・・・莉子さんとふたりっきりでちょっとお話ししたいんだけどいいかな?莉子さん少しだけなんで時間大丈夫ですか?}




あたしは美帆ちゃんの発言にちょっと驚いたけど、話を聞いてやれって言う蓮の言葉もあり美帆ちゃんの話を聞くことになった





美帆ちゃんの話ってなんだろう



たぶんネックレスのことだと思うんだけど他にもなにか話がありそう




そう思ったあたしは海が見渡せる小高い丘のようなところに美帆ちゃんを誘った




その場所はあたし達の定位置のすぐ裏手にある場所




歩いて行くと大きな石が見えたのでふたりでそこに座る



どれくらいそうしていたんだろう・・・ただ黙りこくったまま海を見つめていたけど・・・



心地よい風が吹き抜ける中、沈黙を破ったのは他でもない美帆ちゃんだった
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