続・溺愛協奏曲  蓮と莉子の甘々な日々
「莉子ちゃん・・・・本当にバイト先の人に頼まれたの?だったら検査薬なんて買わないで
俺に一言相談すればよかったのに・・・俺の親父これでも産婦人科の開業医してるんだよね」



「へ?産婦人科の開業医って・・・涼くんのお父さんって産婦人科のお医者さんだったの?」





「あれ?言ってなかったっけ?」




「聞いてないし~初耳だよ!もうびっくりさせないでよ~」




あたしの驚き加減がおかしかったのか笑いながらごめんごめんと言い頭を掻いている涼くん



そうなんだ・・・・これだけ一緒にいてもお互いの家のことなんてあんまり話したことないかも




とくに家族のことに関しては拓巳くんもそうだし涼くんもあまり触れてほしくないようなオーラを放っていたからあたしは極力家族の話題を避けてきた




言いたくなったら自分から話してくれるだろう・・・・




そう思っていたからあえて聞かなかったんだけどお医者さんだったとは驚きだ




「じゃあ・・・よかったらその先輩うちの親父に頼めば診察させてもらうなんてことなんて朝飯前だけど頼んでみようか?」




「あっ・・・・いいや、とりあえずい・・・いいやあはは・・・」




この検査薬ほんとはあたしのです・・・・なんて言えないよね



しばしの沈黙が流れたあと、涼くんは掛けていた眼鏡をくいっと直すとにやりとあたしに笑いかけた




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