続・溺愛協奏曲  蓮と莉子の甘々な日々
外に出るとひんやりとした風が頬を吹き抜ける



まだまだ春は遠いけど少しずつ暖かくなっているような感じがしてならない



寒いけれど頬を突き刺すような寒さはもうないから・・・・



春はもうすぐそこまで来ているんだな




そう感じずにはいられなかった



「莉子、車に乗って!送ってくよ」




「え・・・いいよ歩いて10分位だし・・・大丈夫だよ」




「心配しないでいいよ、送り狼にはもうならないから・・・・さあ乗って!じゃないと無理矢理車に押し込むけど」



無理矢理って・・・・物騒なことを言う慎ちゃんに根負けして車に乗り込む



車内では通うことになる大学のこととか慎ちゃんの通う大学のことなんかを離して話題は尽きない




だから家にはあっという間に到着してあたしは周りを見る暇もなかったから気付かなかった




車から降りると慎ちゃんに手を振ってさよならを言う



笑顔で走り去る車を見届けると自宅の玄関先に立つ二つの人物




ふたつの人影が見える・・・・あたしがそっと近づくと街灯に照らしだされる顔がくっきりと見えてきた




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