続・溺愛協奏曲  蓮と莉子の甘々な日々
それから何故か逢わせる逢わせないの話に突然話がすり替わる



しばらくの押し問答のあと怪訝な表情を浮かべるあたしのほうを蓮は向いたかと思うと・・・




ゆっくりと話し出した、「俺はずっと前から莉子のこと知ってた・・・・」



「えっ・・・・」



蓮の意外な一言に驚きのあまり声にならなくてただただ蓮の瞳をじっと見つめる



あの公園で逢ったのが初めてじゃないの?



蓮のようなイケメンの男の子一度会ったら絶対忘れられないと思うけど・・・・



「驚いたのも無理ねえか・・・俺さ、実はたまに遊びにくる親父の親友の哲也さんの苗字を知ったのは実はつい最近でさ・・それまで莉子の父親が哲也さんだって俺全く知らなくて公園で莉子と初めて会った時も哲也さんがよく話してくれてたりーちゃんだとは夢にも思わなかったんだ」




「りーちゃん?それって・・・・」


お父さんが小さい頃あたしのことそう呼んでた・・・・よね?


じゃあお父さんは蓮の家に行ってあたしのこと話してたってこと?



蓮は驚いているあたしの頬をそっと愛おしそうに撫でた



それはまるで壊れ物を触るように・・・でもその手はとても暖かくって優しさに溢れている



「親父の親友の哲也さん・・・たまに俺の家にひょっこり現れては俺と一緒に遊んでくれて楽しいおじさんだった、その哲也さんがよく話してくれた娘のりーちゃん・・・・
可愛くってちょっと泣き虫で気が強いところがあるけどすごい寂しがり屋で俺は哲也さんの話すりーちゃんに実は逢いたくて逢いたくて仕方がなかったんだけど哲也さんは絶対に莉子を俺の所には連れて来なかった・・・どんなに頼んでも連れてきてはくれなくて・・・
おじさんの馬鹿!ってすねて文句言ったこともあったんだ」



蓮は一気に話を終えると柔らかい微笑みを浮かべた



前から知ってたなんて・・・でもなんで逢わせてくれなかったんだろ?



あたしは目に前にいるお父さんにちらりと目をやった
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