続・溺愛協奏曲  蓮と莉子の甘々な日々
第7章
すっかり桜の花も散って青々とした葉が眩しい



この頃は春と言うより初夏のような陽気が続いているせいかクラスのみんなも浮足立っているような感じ




ゴールデンウイークも過ぎて心は早くも夏休みに飛んでいるようであちらこちらで夏休みの
話題がちらほらと上るようになったんだけど・・・・



でも、そんなみんなとは裏腹にあたしの心はどんよりとした曇り空




何故かって慎ちゃんと海に行った翌日・・・・朝早く来た蓮はあたしを待っていたかのように
迎えに来ると珍しいことにその日はバイクで登校してきたみたいで・・・



あっという間に到着した学校の空き教室に連れて行かれお父さんの会社を夏休みの間手伝うこととアメリカに行くことを決めたことをあたしに話してくれた




こうなることは解っていたけれど、蓮の口から聞く言葉はとてもショックで・・・・




来年の卒業式を終えるとすぐにアメリカに旅立つことを意味していて・・・




そうなれば一年もの長い間蓮に逢えない




辛い現実に心が押しつぶされそう



あたしは耐えられるだろうか・・・・?



なんでお父さんはこんな提案をしたんだろう・・・・お父さんを恨むのは間違ってるんだろうけど・・・・でも、辛すぎるよ



そんなあたしは無意識に涙を流していたらしい




蓮は指でそっとあたしの涙を拭う




涙が後から後から溢れて自分でもどうすることも出来なかった





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