続・溺愛協奏曲  蓮と莉子の甘々な日々
「ごめん・・・・莉子には寂しい思いさせちまうけど、この選択をするしか今の俺には考えられねえんだ、哲也さんが俺にチャンスを与えてくれたと思って俺頑張るから・・・だから一年
待っててほしい、莉子の卒業式の日に二人で入籍しにいこう・・・いいな?」



「う・・・・うんわかった、あたし・・・待ってる・・・」



涙に暮れるあたしを蓮はそっと抱きしめる



一年間逢えなくて寂しいけど蓮だって辛いんだよね



卒業式の日に入籍をする・・・・その言葉がただただ嬉しくてあたしはその約束があればなんでも頑張れるような気がした



あたしって呆れた奴かもしれない



情緒不安定っていうかなんていうか・・・・さっきまで離れるのが耐えられないって思っていたくせに・・・




でもそんな蓮の言葉はあたしの心を優しく癒してくれる薬のようで・・・



不安が一気に吹き飛んだ・・・・とは言えないけどあたしは蓮を何処までも信じよう




そのことだけは心に誓う、あたしは蓮を信じてる




でも、その時のあたしは全く気付かなかった



蓮があたしを残してアメリカに行くことも悩んでいたんだけどお母さんのことでも悩んでいたなんて・・・・





まさか蓮があたしのお母さんを捜しているなんて思いもしない



あたしは泣き腫らした目を蓮にからかわれながらその日の一時間目の授業をさぼって蓮と夏休みのことなんかを話して最後の夏休みに思いを馳せていた




まさか、お母さんとの再会がかなうとはこの時のあたしは微塵も思っていなかった
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