しわくちゃになったら、会いに行きます。
彰太くんは、気まずくなった空気を払拭するように、殊更明るい声を上げる。
「そうだ。朱里ちゃんに、会ってほしい人が居るんだ」
「え? あたしに?」
彰太くんはうん、と笑顔を浮かべ、懐かしむように話してくれた。
その人は、彼が生前、仲の良かった友人だと言う。
名前は、喜多海 龍也[キタミ リュウヤ]。
彼は陸上部に所属していて、とても足の速い人だったそう。
「でさ、彼、霊感が強くて。俺とも何回か会話くらいは出来てるんだ。
この前朱里ちゃんの話をしたら、『会ってみたい』って言われてね」