しわくちゃになったら、会いに行きます。
「どこの高校? 教えるよ」
くすくす笑う男の子はそう言って歩き出す。
え、ちょ、ちょっと待って。早い。
なにこの人、なんでこんなに早いの。
あたし、小走りなんですけど!
息を切らせて続くあたしに気付いたのか、男の子は苦笑して歩調を合わせてくれるけど。
あたしはゼーゼーハーハー忙しい。
「さ、山茶花高……」
どうにかそれだけを告げると、今度は彼、いきなり止まっちゃった。