しわくちゃになったら、会いに行きます。


 かなり年配で話し方もゆったりとしてるし、雰囲気は数学の先生とよく似てる。


 学生の間では兄弟なんじゃないかって言われるくらい。実際は違うみたいだけど。


 ミイラ先生が来たことで、教室の中を慌しく動き回るみんな。


 授業に思考を絞ることで、あたしは自分の中に芽生えた負の感情を押し殺した。



 「さぁさぁ、午後の楽しい授業だよ~。


 今日はテストの範囲を言うから、しっかり聞いてね~。


 松岡[マツオカ]、楠木[クスノキ]、寝るんじゃないよ」




 バタバタと授業が始まって、先生は楽しそうに指摘をする。


 松岡と楠木と呼ばれた二人を視線で追うと、さっき莢子と談笑していた大藤くんの友達だった。


 二人は口々に言葉を投げ、クラスを笑いの渦に連れ込んでいた。


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