しわくちゃになったら、会いに行きます。
朝から二人とも、血の気多いなぁ。
そんな事をオブラートに包みまくってお兄ちゃんに言うと、
あまり気にしていない素振りで、カラカラと笑った。
「ま、アイツの言うことも分かるけどな。でも、賢いだけがいい人生とは限らねぇし」
そう言うと、潰れかけたタバコを取り出してふかす。
スポーツをしてたくせに、タバコも吸うんだよなぁ。
洗い物を済ませたあたしは、お兄ちゃんにコーヒーを淹れてあげると、
玄関へ向かった。
もう行かなくちゃ。
「朱里、気をつけて行けよ」