SakuIGamE
「もし仮にそうだったとしても、結果的に助けてもらってることに変わりないわ・・・」
「・・・そうか」
私の答えに、秀くんはまた息を吐いた――さっきの安堵とは違う、今度のは残念そうな溜め息だった。

「――実を言うとね、僕は今、警察に勤めてるんだ」
「えっ?そうなの!?凄いね!就職おめでとう!!」
さっすが秀くん!
「ありがとう。――それでね、奴隷売買の調査のためにココに来たんだ」
「え・・・?」
「君の証言で明らかになった。団長は罪を犯している」
「そんな・・・!」
「僕は立場上、団長を逮捕することになるかもしれない・・・」
「わ、私どうしたら・・・」
頭がまとまらなくって、私はアタフタしてしまった。

「僕もこれからどうすべきか、じっくり考えてみる。今日のところは帰るよ」
「うん・・・。また、ね?」
「うん。また明日、会いに来る」

秀くんが部屋を出ると、
「えええ!?もう帰るんですか副長おぉお!?」
おっきな声が聞こえた。
にぎやかなお友達さんだなぁ・・・。

でも・・・。
秀くんが団長を逮捕しちゃうかもなんて・・・。
私はどうしたらいいんだろう――・・・。

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