それでも僕は君を離さない
私は待ち合わせの時間より早く着いた。

駅の構内はにぎやかだった。

人混みといった方が当てはまった。

昨夜は眠れず、今朝少し遅くまでベッドにいた。

せっかくの休日が半日パアになった。

一体私にどんな用事があるっていうのかしら?

『どこにいる?』着信。

『売店側にいます。』送信。

『わかった。』着信。

スーツ姿ではない彼を初めて見た。

私服だと若く見えた。

彼は確か30代のはず。

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