歪んだ愛しさ故に
 
「いや、……大丈夫、ですよ……?」


手首を掴まれ、じりっと詰め寄られる。

自分が、ベッドに腰掛けたことを今になって後悔した。


「言っておくけど、
 俺、本当にすげぇ嫉妬深いし、独占欲強いから」


至近距離で見据える漆黒の瞳。
瞳に力があるとは、このことだと思い知らされる。



「本当は、お前が男と話すだけでも嫌なの。

 っつーか、目に映るのすら嫌」



なんて、すごい独占欲なんだろう。

目に映るのすら嫌だなんて言われたら、生活も出来ない。


冗談かと思えば
でもその瞳は真剣そのもので……



「できるなら、ずっと俺の部屋に閉じ込めておきたいくらいだよ」

「……」



そう言って、拓はあたしをベッドの上に押し倒した。
 
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