LIFEー世界でたった一つのものー

「…なんで気づかなかったんだろう。」

静かな部屋に、自分の声が響いてなんだか大声を出した気分だ。


あたしはゆっくり起き上がり、傍らにある小さなかばんを開く。

小さいかもしれないけど、そんなに着替えはいらないし。


確かこれは、あたしがここに預けられた時に両親が色々と道具や着替えを入れていた袋だと聞いたことがある。
< 44 / 297 >

この作品をシェア

pagetop