お姫様と若頭様。【完】
「ねぇねぇ、君がやったの〜?」
黙ったままでいる
俺に痺れを切らしたのか、
さっきよりも威圧的な感じで
言ってくるそいつ。
笑顔が引き攣っているのがわかる。
「さぁな」
曖昧な返事をしてここから去ろうと
再び踵を返す。
しかしー
「ちゃんと答えて。
あ、あと僕らのところに来てね」
そう言って腕を掴んでグイグイと
引っ張るこいつの力は意外にも強い。
そんなこいつに驚きながらも
連れて行かれた。