好き、だから抱きしめて



決して目立つ格好をしている訳ではないのに藤宮の数歩後ろを歩く私はヤツに注がれる視線を
痛いほど感じた。



すると、ジェットコースター前でくるりと振り返った藤宮。腕を引かれて背中を押された私だけが椅子にくくりつけられる。



「ちょっ、なによこれ」



『いいから行って来い』



「意味わかんない!」



ニヤッと笑いながら手を振る藤宮を睨み付けているうちにジェットコースターが発車した。



うぎゃあー――!!!



覚えてろよ―――!!!



ふじみや――――!!!



乗り終えてぐったりしてる私に、楽しかったろ?と言いながらくつろいでる藤宮を見たら腹が立ってきた。



「いい加減にしてよ。なんなのよ一体!」



『だから、大声出してスッキリしたろ?』



「それは…」



たしかに今、悲鳴を上げて乗っていたら昨日の嫌な事を忘れてた。



こいつ、わざと私を乗せたの?
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