キミのイタズラに涙する。


すると隆平は深呼吸して落ち着いたのか小さな声で言った。


「沙良、気分悪くなったら無理にここにいなくていい

副作用なんだ、薬飲むと毎回こうなんの」


気分なんて悪くなってない。

ただ、すぐに体が動かなかっただけだ。


「気分なんて悪くなってな……」


「梓、沙良と一緒に外に行ってあげて」


「う、うん」


しかし、隆平は梓にそう言って私を連れだした。


梓に引かれながら外まで来た私。

外にあるベンチに腰かけると泣きそうになった。


「気分なんて悪くなってないのに、

普通だったのに」








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