キミのイタズラに涙する。


「危ないから下がって」


看護師さんに止められた。


いやだよ、隆平。

だって、約束したじゃんか。


ずっと見守っててくれるって言ったじゃんか。


「隆平っ!!!」


もう一度、大きな声で彼の名前を叫んだ時


ピーーーーーー


嫌な音が病室に鳴り響いた。


その瞬間静かになる周りの声。


いやだ、いやだよ。


「午後2時43分」


「隆平、隆平っ!!」


看護師さんの隙間を通り抜け慌てて隆平の側にかけよる。


「沙良ちゃん!」


満くんの声を無視して彼の所に行くと


彼の呼吸は止まっていた。


それからのことは全く覚えていない。



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