メイドさんに首ったけ!?
たとえ、露が事故のショックで僕の事だけを忘れてしまっていたとしても、僕の姿を見れば自分と年齢差がないことがわかるはずで、僕をお兄ちゃんと呼ぶ理由にはならない。

だとしたら、考えられる可能性としては……。

まさか……?


「ねぇ、露ちゃん」

「なあに?」


未だ包帯を気にして、頭や腕に触れている露を見て小さく息を吐いてから、あえて“ちゃん”をつけて露を呼ぶ。

なのに、僕が呼び方を変えても、露はまるで気にする様子もなく小首をかしげて僕を見上げてくる。

やはりそうなのか……?

本当にそんなことが……?

信じたくない、信じられないことだけど、本当にそれが事実かどうかを確認するために、僕はゆっくりと口を開いた。


「露ちゃんは、今何歳……?」
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