先輩×後輩
「そうだったわね」

あたしは…

恋ってみんなうまくいくものだと思ってた。

【別れた】

それはきっと本当の恋じゃない、そう思ってたの。

本当の恋をしたときに、初めて結ばれるんだと思ってたの。

別れたってことは本当の恋じゃなかった、そう思ってたの。

「さくら…好きな人でもいるの?」

お母さんがベッドに座りながら言ってきた。

「うん…でも、喧嘩しちゃった」

「そうなの…。付き合ってるの?」

あたしは静かに頷いた。

「あらっ!じゃぁ今度おうちにつれてきてね」

お母さん…ありがとう

あたしが元気ないこと、俊くんとのことってわかってくれたんでしょ?

だから、わざと明るく言ってくれたんだよね?

ありがとう


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