先輩×後輩
リビングで優子とそんな話をしていると、玄関の扉が開いた音がした。
そのあとすぐに、わいわい言ってる男の子たちの声。
…もしかして。
「帰ってきたのかも」
あたしはリビングを出て、玄関に向かった。
「あれっ、さくらちゃんいたの?」
玄関には、光輝くんとその友達が1、2、3…
よくわかんないけど、何人か友達がいる。
その中に、あたしは俊くんの姿を見つけた。
「おかえり」
あたしは俊くんに向かってニコッと微笑む。
俊くんもあたしに気づいて、少し照れくさそうに言う。
「…ただいま」
「ったく、見せつけんなよな!ここお前んちじゃねえし!」
光輝くんにそう言われてたけど、全然気にしない。
俊くんに会えた…
それだけで嬉しかったから。
だって、最近あたしが大学が忙しくて、なかなか会えてなかったんだもん。