先輩×後輩


そんな俊くんの後ろ姿に見とれていると、隣に人影が。


横を見ると、光輝くんがニヤニヤしながら立っていた。



「なあに、その顔」

「俊、かっこいいよなあ」



いきなりそんな当たり前のことを、ニヤニヤしたまま言ってくる光輝くん。


な、なんだろういきなり…



「今日、俺ら海行ったじゃん?」



そう、こそっと耳元で呟く光輝くん。


必然的に、あたしも光輝くんに身体を傾ける。



「俊、モテモテ」

「えっ!?」



…わかってはいたけど。


やっぱり…


俊くんがモテることなんて、そんなの前から知ってるもん。


光輝くんはまた話を続けた。

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