みつばちとはちみつ
「どうせ、くうも知ってたんだろ?
俺にだけ 報告なしかよ・・彼氏として、
幼なじみとして、悲しいぞ・・
なあ、おい、おいってば!」
2人して 声も出ないほど固まってから
「え〜!!」と、みんなが 振り返る
くらいの大声を出した。
「ちょ、ちょっと ヒロ!そんな大事な事、なんで すぐ言わないの? 何、忘れてんのよ!バカ!」
「くう、ちょっと待って!ヒロ君、
その話 詳しく教えて!マサ兄なんて?」
「なんてって・・俺に 朝早くから 電話
してきて・・ニナとつきあう事になった
から、母さん達にも 言っといてって。
バシバシ 料理 教えてくれって・・
え?え?何? 違うの?兄貴の妄想?」
気が抜け、2人して、その場に
ストンと 座りこんだ。
みんなに報告するって事は…マサ兄、
本気だよね。
「・・・ニナ。」
「・・うん。違わない。違わないよ、
ヒロ君・・・よかった・・」
「ニナ、よかったね。おめでとう。」
今度は 2人して泣きながら抱き合う。
もう ヒロの頭は パニックだろうなって 思ったけど、今はニナの為に 祝って 喜んで 泣きたかった…