みつばちとはちみつ


まだまだ 言いたい事があるのに、くうが
止める。


「ヒロ、もういいから。私が言ったから
ヒロは それ以上 言わないで。」


「なんでだよ!あれだけお前の事 めちゃ
くちゃ言われたのに!」


…俺だって キレてるんだ!くうに こんな事して!収まらないんだよ!


「いいから!・・もし、この人達が1人
でヒロの所に来たら、その時に言って。
あなた達も、ヒロに言いたい事があるなら そうして。

集団じゃなく、1人で。今日は もういいでしょ。・・行って!早く!」


女子達が 俯きながら走り去って行った。

くうは、気が抜けたか その場にへたり込んでしまった…


「くう・・」「くうちゃん・・」「梶さん・・」


みんなの声が 聞こえたのか、顔をあげ
涙をポロポロ零しながら、


「ありがとう。みんな・・いっぱい
来てくれて・・ありがとう・・もう、
大丈夫・・うれしい、ありがとう・・」


何度も何度も ありがとうを繰り返してた……


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