みつばちとはちみつ


思いっきり くうを抱きしめる…


「も〜!くう、かわいすぎ!たまらん!
好き!大好き!」

「ちょっと・・声、大きい!」


…!…そうだった

顔を見合わせて 指を口に当て、し〜っとして、笑う。


「私、真剣に考えてるんだからね。」


顔が 笑ってしまう…真剣に考えるなよ。
そんな事…心配させないから。


「試合の前だけ、寝られないキス、ガマンすれば いいんじゃない?俺が。」

「できる?ガマン。」

「花園、行くんだろ?」


こいつの 願い…叶えたいし
その為なら ガマンするしかないだろ。

…ただし 試合前だけ


「・・試合前じゃ ない時は?」

「今みたいに?今度は さ来週だしな。」

「うん・・今みたいに・・」

「それは・・・こうだな。」


くうを 胸から離し、片頬に手を当てる。手の平から くうの頬が 熱を上げていくのがわかる…

俺の手の上に 自分の手の平を当て、頬と手の平で 俺の手を愛おしそうに包む…


「くう・・」


唇が 触れた瞬間、くうがピクッとするのが いつも かわいくて…


止まらなくなる…



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