弟系男子が『弟』をやめた時。
「最初はぐー」
「「じゃんけんっ」」
思いっきり腕を振り上げてためた後
私は神に願う。
いでよ、
エクストラジャイアントちょきー!!!
「ふぉああああああああっ!!!
…あっ、
あ゛あ゛ああああああああああ…っ」
「うっさい永澤」
ゲラゲラと笑う眞樹原は
グーの形を手でつくっていた。
「じゃん負け、よろしく♪」
眞樹原はにやりと笑いながら
敬礼のポーズをしてくる。
敬も礼もないだろ、こいつ。
「…」
私は泣き出しそうになるのをこらえて
プリントの束をあさり始めた。