失恋のち恋



「お前が俺から離れて行って、やっと気づいた。俺から振っといて、本当にバカだって思うよ……」


「なっに言ってんの?彼女いるじゃない」



やっとのことで、微かに声が出た。



「別れた……」


「え……」



嘘…だよね……



「ひな。まだ、俺のこと好き?」


「好き……」



彼は瞳から流れる滴を舌で掬うとそのまま唇に触れた。



今度は優しく包み込むようなキス。





やっぱり、私は彼が好き。






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