恋色電車



静かに俯く私に気付いた神谷さん。





「どうした?」




私の顔を覗き込んできた。





目の前には彼のドアップ。




「・・・・っ・・・」





思わず、顔が赤くなる。




じーっと私を見てくる瞳に向かって、





「あの、話したいことがあって」




ゆっくり、ゆっくり。





「聞いてもらってもいいですか?」




問い掛けた。
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