犬系な彼の飼い主はじめました!?
柵瀬くんはそっと空を見上げる。
「実は俺…親友に裏切られました」
「え?」
顔をポリポリと掻いたあと、
「ま、まあ向こうとしてはそうじゃなかったみたいなんすけどね!」
なんて付け足す。
「柵瀬くん…」
「俺、昔からぐれてて…そんで不器用でアホだから、
まさかこんな事になるなんてって…」
柵瀬くんは言葉を詰まらせた。
「きっと、誰かに頼りたかったんです。俺」
そっと目を見開く。
「変なことを先輩に聞かせてすみませんでした」