犬系な彼の飼い主はじめました!?
『大好き』…
「やっと、言えた…」
早馬くんは嬉しそうに本当に嬉しそうに目を閉じて。
昼休みを終わらせるチャイムが響く。
「…戻ろっか」
自分の体を起こして、私に手を伸ばす。
「皆も心配してる。…奈田が屋上から落ちたなんて言うから」
…え?
「落ちたっていうか落ちた訳じゃねぇんだけど~、とかよくわかんないこと言うしさ」
早馬くん、なんで声震えて…
「……………怖かった。…でも、もう何にも怖いことなんてさ―――――」
ないんだから。