君だけを見つめて君だけを…
胸が締め付けられた…

やっぱり私は桃李を忘れられないんだ…


そう思って

前を向き
『夏也…今まだわからないの…ごめんね…すきだけど、友達として…
こんな気持ちでは付き合えないよ…』
って小さい声だけど伝えた…

そしたら
急に
夏也に抱き締められて…
『いんじゃない!!メイの事待つよ!!俺も直ぐに諦められねーし!!
だからそんな苦しそうな顔すんなよ!!俺が笑顔にしてやるから』
って耳元で言われて

ドキッとして
うなずくことしかできなかった…

しばらくして電車が来た…

この電車に乗ったら、私は桃李たちと一緒の電車に乗るはめになる…

乗るか乗らないか悩んだ結果

やっぱり私には乗ると言う選択なくて…


電車に乗って席は空いていたけど
つり革に捕まり

電車の外を眺めてたつことにした、
電車の戸が閉まり…汽笛がなった
夏也が笑顔で手をあげた、

私はそんな夏也を少しかわいいなって思って微笑んで手を振った…

見えなくなるまで手をふり

それからは

ただボーと窓の外に目をやった

ただ、人の少ない電車で

二人の声は嫌でも聞こえてきた




『桃李くんこれ見て』

『う?どれ』

『これスゴい良い感じゃない♪』

『あぁ、そうだな』

『ねぇ♪今日楽しかったよ!!桃李大好き♪』

っていった中森先輩に、何も返さない桃李だけど、きっとこれは女のかん…

中森先輩と桃李は付き合ってる…

そう思うとやっぱり胸が苦しい…

夏也といると忘れられるのに…

< 98 / 116 >

この作品をシェア

pagetop