続・心友。~もうひとつの想い~

「なぁ堂前、ちゃんと説明してほしい。

あんたは、なんの目的でこーゆーことをしたん? 悟にあんな画像を見せて、呼び出しといて……。ウチらはてっきり画像のコピーで脅されるんかと思ってたけど?」


仁王立ちのマリアを見あげ、堂前はキョトンとする。




「脅す?」


「藍と別れろって。でないと画像をばらまくぞ、的な?」




「え? 脅したら別れてくれるん?」


「なわけないやろっ!」


マリアのとなりで、悟が大声をあげた。




「冗談やってば」


堂前は肩をすくめる。


それから、ひと言ずつ、ゆっくりとこう言った。




「沢渡さんが……、ちゃんと幸せになれるのか、確かめたかってん」




「何それ?」


「悟ってやつが、どんなやつなのか、
そいつは沢渡さんを託せる人間なのか、

自分で確かめようと思った」



ひとり言みたいにそう言った堂前を、マリアはじっと見ていた。


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